主訴:右手のしびれと震え。顔のむくみと腫れ。胸の動悸と意識が遠のく感覚。
現病歴:2週間前にバレーボールのプレイ中、右肩を捻って損傷し、痛みも激しく、右手に力が入らなくなった。力が入らないため、手が震えておはしが使いにくく、ペンが握りにくく書字ができない状態であった。手にしびれも感じたため、整形外科を受診し、頸椎5番と6番の間の椎間板ヘルニアの疑いがあると診断された。整形外科受診後も状態はまったく変わらず、昨日突然、胸の動悸、頭痛と顔が腫れ、意識が遠のく感じがし、手指が開かず(パーができない)、力がよけいに入りにくく感じたため、インターネットで当院を調べて鍼治療を受けようと思い来院した。
所見:脈診により、肝臓の?血(血の滞り)と、胃腸の弱りが根本原因であった。
治療: 左公孫、右内関、右衝陽、右合谷、左列缺に刺鍼。
経過: 脈が整い、痛みもしびれも消え、手指に力を入れることができ、ペンもお箸も使えるようになり、たいへん喜ばれて帰られた。顔の腫れもましになった(写真)。
主訴:頭重感、全身倦怠感を訴え来院。全身がだるくて仕事がはかどらない。
所見:腹診では、中?(脾胃)、臍(へそ)の左側、下腹部に圧痛有り。脈診では、左関脈、左寸の内側脈が特に強く、右尺の外側の脈が強く、肝臓の?血があると判断した。また、左肝経の火穴である行間穴に圧痛が有り、肝経に炎症があると判断した。右関脈の内側が強く、外側が弱い。脾臓の弱りも考えられた。
治療:左中封、左尺沢、左曲泉、左太白、右豊隆
経過:刺鍼後、身体が楽になり、腹部の圧痛の所見がなくなった。行間穴の圧痛も消失。頭重感もなくなり、身体が軽くなった。声に力が入り、明るさがでてきた。最初、声に力がないのは、身体の精気や神が消耗している証拠。声に張りがでるということは、身体にエネルギーが補われ、元気を取り戻したということ。来院時の身体の状態とうって変わって元気になったので、喜んで帰宅された。
現病歴:1ヵ月前から、原因不明の右膝の痛みを感じるようになり、歩行が困難になるほど痛みが強くなった。膝を曲げにくく、階段の上り下りも痛み、寝ている状態でも痛みを強く感じた。病院では軟骨がすり減っているとの診断であり、痛み止めの薬と湿布薬を処方されたが、効き目があまりなかった。